「 碧巌録」の言葉。 論語の一つ。
卵の中のヒナ鳥が殻を破ってまさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側から雛がつつくことを「啐」といい、それに合わせて親鳥が外から殻をつつくのを「啄」という。雛鳥と親鳥が、内側と外側からつつくタイミングが一致することで、殻が破れて中から雛鳥が生まれ出てくる。
もし、親鳥がタイミングを早まれば、雛は身体が出来きっておらず、死んでしまう。逆にタイミングを遅くしてしまえば、雛は窒息死してしまう。 このように、両者の動作が一致することにより目的が達せられる「両者が相応じる得難い好機」のことを「啐啄の機」あるいは「啐啄同時」という。