知足と独創性と経済的野心の関連性(その2)

自由とは、人がそもそも論的観点から満ち足りる事を知る哲学的観点「知足」を出発点として、それぞれに得られる満足を構築していった場合を想定すると良い。

すなわち、社訓八.自分自身を独創的な存在手法を用いて高める。

東洋の中でその状態を限りなく表現しているのが一般的にはインドであろう。ここで、一般的にはインドにはカーストがあるではないか、全く自由とは正反対では、と考えるかもしれない。しかしここも発見と処方術の2軸で見るべきである。政治やカースト制度はあくまでアウトプットの為の処方術であって発見としてふるまいをみるべきはインド人の生活や精神性に注目すべきである。それこそがインドの持っているポテンシャルであり、例えばカーストの外に外れて活躍、インド国外へ進出したり、IT分野に進出するインド人のマインドの源泉である。

その観方で考えて、インドから独立したパキスタン、パキスタンから更に独立したバングラディッシュはカーストが無く、インドDNAの民族として更に民族をフォーカスするとバングラデシュは我々日本人が英語やアメリカに対して媚びへつらいの洗脳を解くためのヒントを与えてくれる民族だと捉えている(英語やアメリカが悪いといっているわけではなくて、日本人の思い込みが悪いと言っている)。そうなると、インド人やバングラデシュ人がどのような価値観で生きているのかが知るべきポイントになる。特にバングラデシュは、カーストがベースとなっていて、そこから外れた(元はイギリスとの支配する大インドという国だった)ことが日本で言うと江戸時代の士農工商から文明開化への流れ、の体験がある。

彼らと共有化しやすい共時性と捉えることが出来る。要するに実は価値観として民族過去体験は大きく作用するので、そこは見逃せない。実際に、高いポテンシャルを顕在化させている国際派インド人やバングラデシュ人は、知足観を強く持ちながら、その上の礼節でもって徹底的に向上心を発揮して経済的にも頂点を極めようとする。この一見矛盾するが根本的な心の在り方を見極めているからこそ、出来る振る舞い、これこそがミドルウェアがしっかりしている=思想が個人と社会の根源に溶け込んでいるといえる状態である。更にミドルウェアの下支えとなるOSというものが存在するが、それが 抜本的な集合無意識と人間が作った社会の結合部分=漠然とした常識とか、当たり前でしょ、的な価値観 がそれに当たる。(詳細は環境分析の章にて解説)

インドでは人々がのびのびと自由に暮らしている印象がある。しかしその一方で国に根付く国民を見るとバングラデシュと比較してインドの高い自殺率の理由は何か?それはその国の人たちが、今の生き方の指針をどこに向けているか、向けられたのか?を分析するとよく分かる。生きる目的を何に定めているのか、これが宗教というミドルウェアによる戒律と、集合無意識というOSが漠然と矢印を向けている先を分析することで明確にすることができる。

ミドルウェアでのルール…
インドのヒンドゥー教は明確に自殺について,禁止と定めていない。例えば原点となる仏教、バラモン教、それらの「仕様書」であるヴェーダを紐解いても、自殺という描写が表現方法、慣習の一つとして現れることがある。(ヴェーダではブラフマンとアートマンがイコールの存在であり、現象世界は滲んだ根源世界の揺らぎであることから、自殺という行為も方法論として我々が行える事なのであれば、行うことも肯定される状況がある、と推測される)バングラディシュはイスラム教で、自殺はご法度中のご法度。原点となるキリスト教、ユダヤ教も同様に神に与えられた命を自ら断つ事は最大の罪として設定されている(仕様書は割愛)。

OSでのルール…
インドには現代経済発展の大部分にアメリカの投資、思想が入っている。またそれ以前よりイギリスの植民地であり、つまり経済資本論での躍進が人間の評価の物差しになっている。バングラディシュではインドを横目に見ながら経済の必要性を取り入れながらも、大国からの投資がなかった。日本がバングラディッシュがパキスタンから独立した歳に最も早く独立を認めた国であることから、経済的支援(対バングラディッシュ援助金で世界一)、日本の起業家や政治家などから様々な学びを得ている。特に明治~戦後からの急速な復興をはじめ、日本の事を国民が学校で習うことなどからわかりやすい。古き良き日本人の感覚を備えている彼らの生活の基盤は「家族と一緒にいること、それを継続すること」それを行うための手段としての経済に過ぎない、と捉えている

そして東洋について、更に分解する。
・信心、命への捉え方、
・教養、学習への貪欲さ
・その他

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