日本の現状と生きる道

世界の供給状況を俯瞰してみてみる。
まず単価の安い….下の方を見てみる。

中国で生産出来るものは中国でシンガポールを拠点で作れるものはシンガポールを仲介してマレーシアやインドネシアでITはインドで少しでも人件費が安くすむ地域へ産業は引っ張られる。では国外ではなく国内で地場産業をつくろうではないか、と仮に号令をかけて、これと同じことを日本でやろうとすると、月給は5-10万円で 対応しないと商売上バランスが合わない。よく、日本は給与が安い、エンジニアは給与が安い、などと言われているがその基準はすでに通過して、実はもっと安くなってもおかしくない状況をそうならないように様々な努力が働いているのが昨今〜2019年の現在である、と言える。

国策による自治体や省庁の仕事、または情報管理を主軸としたビジネス化が成功している企業が努力してなんとか確保している給与がもちろんメルカリや楽天などのIT産業的な独自の存在も一部ある。また、国内産業を保護しようとしても貿易立国である以上 WTO(世界貿易機構)に準拠しないといけない。日本企業も世界中で生産しているから、世界中からコスパの良いものがどんどんはいってくるためデフレ傾向には歯止めのしようがない。こうして人件費、すなわち所得は安い方に引っ張られていく。

一方で上の方はアメリカのプロフェッショナルに引っ張られる。例えばかつてのリーマン・ブラザーズしかり、今でも高給はゴールドマン・サックスなど。その他大手コンサルティング事務所、現代ではこれらの日本法人でも外資系とい形で参入しているので、そこで雇われる形で、かなり高給が実現されている。このように上の方はアメリカのプロフェッショナルに引っ張られ逆に下はインドや中国(今ではアメリカ都の関係の問題でその他東南アジア国に代替えか?)に引っ張られる。つまり、人工分布に中低所得層と高所得層という2つのピークがある「M型社会」になってしまうわけである。

まとめると、この時我々は何をしたら良いのか? また上に行くためにはどうしたらいいか。これは3つのことを考えないといけない。

一、「他所の国、特に途上国に出来ること」は避ける
二、「コンピューターやロボットに出来ること」は避ける
三、「反復性のあること」も避ける。反復性のあることはロボットやコンピューターが必ずやってしまうから。
   BPO(間接業務のアウトソーシング化)されてしまう。

要するに、これからは創造性があり、反復性がない、つまりイノベーションとか、クリエイティブ、プロデュース、といったキーワードに代表される能力が必要になっていくということ。

ーーー
考える上でのヒント…。
日本経済を中からでなく、外からの視点での識者の意見。経済事情ごとのパーツに分けて、そのパーツを研究している海外のエコノミストの論文。これらの分析結果を「今の日本」の事情に当てはめて、人口減少、高齢化、その影響を検証されている意見を聞く必要があります。

※平常時であれば、日本人は本来外の目線、知見を借りる必要はないかもしれません。しかし今は大変革の時代、こういった場合はそれまでの仕組みや枠組みを使いこなして詳しければ詳しいほど、固定観念にとらわれてしまい新たな発想を生み出すことができなくなってしまいます。これに関しては日本特有でもなんでもなく、世界中の国々に共通して見られる傾向です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください